植物を生業にすると言っても様々な付き合い方があります。
生産者さんはこれから育ってゆく若い植物を育てるのがメインで、大きく育ったものはあまり仕事としては付き合うことは少ないですし、一方で一般的に造園と呼ばれる業界ではタネから育てるようなことはごく稀で、苗木から時には何十メートルという巨木も扱います。
ただ今の造園業界は植物を新たに植えるのが仕事だったか、伐採して無くすのが仕事だったか、分からない世界になりつつあります。
移植するより伐採して新しく植え直した方が安いとか。
コストの根拠が明確だからとか。
落ち葉のクレームが来たからそれなら管理手間かけ続けるよりこの際伐ってしまえとか。
決して好ましいことではありません。
弊事務所は植物を植える事務所でありたいと思っています。
国土の2/3が森林である日本。
しかし手入れされずに荒れた山肌が土砂災害を起こしたり、耕作放棄地に外来種が蔓延ったりということが起こっています。
この森林をこの国のアセットにするのか、輸入材に頼り続けて厄介者扱いするのか。
少しでもアセットが増えるように正しく選ばれた樹を植えること。
続けていきたいと思います。