築山というのは、和風庭園の中で自然の山を模して人工的につくる小山のことを言います。
この庭園技術を自分は和風庭園に限らずよく用います。

それには街中で植物の世界を表現しようとする時に様々なメリットがあるからです。
専門用語でアンジュレーションといいますが、造成で起伏をつけることで空間に立体感が生まれ、立体感が出ると空間に奥行き感が生まれます。
このアンジュレーションというのは造園特有の技術です。
土木の世界というのは、一定の勾配で切土盛土してビタッと造成することを得意とするスペシャリストの世界です。
真っ平らに仕上げることも、どんな角度にでも、どんな急峻な法面でも見事に仕上げます。
一方でこのアンジュレーションというのを土木の世界に求めるのには無理があります。
アンジュレーションというのは率直に言ってフィーリングの世界。
ここら辺をいい感じで起伏をつけて などという指示は土木の世界では通りません。

まぁ公共の世界では造園でも通用しませんが。
しかしこのフィーリングが空間を豊かにします。
数字で表せることには限界があるんですね。
詰まるところ最後は数字ではなく、そこに立ったとき人がどう感じるかというのが大切ですから。
