前々回の投稿で針葉樹の移植の難しさについて書きました。
今回その第2弾として先週実際に行った移植の様子をご紹介します。
本来はこの時期に『根回し』と言って根を切っておくことで細根を出し、養生しておいて秋に移植というのがベストなのですが、今回の場合は建築と同時の施行で急峻な斜面に建つ建物の奥が庭になるため、建築工事が始まってからではクレーンを使わない限り樹を運べなくなるという事情がありました。
そのためこの時期に一気に掘り上げて移動してしまうのがベストと判断しました。
広葉樹や灌木類も含め10本以上の樹が一気にお引越しです。
中でも一番の大物がこのプンゲンストウヒ。
重たいだけでなく、土は火山灰混じりで崩れやすく、何より道路から一番奥まったところにあり、狭くて重機も入らず全て手作業です。
未だに最後にはこれだけアナログな技術がモノをいう世界です。
この『根巻き』という技術、その樹と土の状況に合わせて根鉢の大きさを決め、吊り上げても根が崩れないように綺麗に巻き上げる技術を持つ職人さんもずいぶん減ったように思います。
さてどのように運び出したか。
続きは次回ご紹介します。