恵み野花の拠点花でまちづくり、その先駆的存在の恵庭市が道の駅と一体となった花の拠点「はなふる」をオープン。
その中に設けられたガーデンエリアの一角の設計に携わらせていただきました。
京王プラザホテル札幌 レストラン前ガーデン
京王プラザ札幌のレストラン前ガーデンの設計施工をさせていただきました。
西側には伊藤邸の屋敷林があり、非常に恵まれたロケーションです。
さらにそこには高層のマンションを建設中であり、完成の暁には札幌駅からの人の流れも大きく変わることが予想されます。
東面が正面入口のこのホテルですが、なかなかこの恵まれたロケーションを活かしきれず西側はホテルの裏側という印象でした。
東側はアクセス道路、西側は北海道大学植物園につながる緑豊かな道路として、
どちらの面もそれぞれに魅力の顔を持たせることが最大の課題となりました。
植栽コンセプト
・レストラン利用者にとってオールシーズンで楽しめるガーデン
・周囲の緑と連続した空間
・改修前の記憶(オマージュ)を遺す
・その後の維持管理に配慮された計画
地下があるため考え方としては荷重等にも制限のある屋上緑化と同じになります。
使う土壌は軽量土壌、植栽は管理のことも考え、複雑にしすぎず、それでいてバリエーションを楽しめる内容に、また管理手間、保水を考え表面には飛散防止のノリ入りマルチングを施工。
改修前の庭では主役であったノムラモミジとその足元のグランドカバーも植栽に取り入れることで、過去の記憶を残しつつ未来へ向け新たな歩みを始める意思を表現し、空間、時間、思いを繋げることをデザインする上で強く意識しました。
昨年の 5 月に施工して 1 年ちょっと経ちました。
ここ札幌は最高の時期を迎え、植物たちは急速に充実してきています。
ホテルという性格上、即効性が求められていたという意味では予定通りの成長と言っていいと思います。
これから樹木が成長し、奥のフェンスをツルバラとクレマチスが覆いつくせばさらに植物の厚みを増し、空間に深みが出てきます。
西側に隣接する屋敷林や一部残した既存の庭ともつながり、一枚の絵として成熟してゆきます。
機会ありましたら是非お立ち寄りください。
お食事しながら季節の移ろいを感じていただけたら幸いです。
H邸
草花に関しては様々な形の要望を受けます。
具体的に大好きな花の品種をあげてこれは必ず入れてほしいという方、なんとなくパステル調で明るい色合いがいいという方、
イングリッシュガーデンによく見られる花をという方、管理が楽なもの、雑草が目立たないようにという方、本当に様々です。
樹木に比べその品種の多さが比べ物にならないほど多いこともその理由だと思います。
どの表現も間違いでないと思います。雑誌の写真を見せていただくでも良いと思います。
Y邸
レイズドベッドの花壇以外は宿根草を基本に組み立てています。
手前にも奥にも続くこのお庭には30種類前後の宿根草が植えこまれています。
1年通して常にどこかで花が咲いており、その花の色が重ならないよう配慮しています。
少し陰になりやすい場所に斑入りの明るい色の葉を持つ植物(ビンカ・マジョール:写真中央)を面で植えることで、
雰囲気を明るくするとともに雑草の侵入を防いだり、和でも洋でも合う植物(アジュガ:写真左 青い花)をベニシダレの足元に同じく面で植えたりと、
場面に応じて様々な使い方があります。
会社K
コンクリートの擁壁と歩道の間にできたこの隙間に、以前は雑草がびっしりと生えていました。
低木、灌木類でも難しいこうした狭いスペースでは草花というのは大変有効です。
15mほどあるこの細い隙間に様々な草花を植えることで、歩道を歩く人にとっては歩を進めるごとに新しい花が顔を出すという楽しい空間へと一変しました。
ポイントごとに宿根草を使い残りは1年草で春と夏に毎年模様替えしています。
I邸
レンガタイルの良く似合う素敵な洋館といったたたずまいのお宅です。
既存の芝生の管理が難しくなってきたこともあり併せて全体のお庭の相談をいただきました。
植物との付き合いはすなわちそこに住まわれる方のライフスタイルと直接関係します。
窓から緑や草花を見て逆に気忙しくなるという人はいないでしょう。
しかし一歩間違えればその植物の成長に追われ反対に疲れてしまうこともあり得ます。
自然素材のもたらす癒しをその後の管理計画も含めどうそのライフスタイルにマッチした形で取り入れるか。
計画の段階での大切な判断材料です。
芝生に替えハーブマットを張りました。この建物と塀周りに植えられている多くの既存のバラにスッと馴染みました。
このリビングから見渡すフロントガーデンを見ながら少し回り込むようにこの玄関アプローチへと続きます。
灯油タンクを樹木で隠し花壇を整理し直して、回り込んできて初めて目に飛び込んでくる植物の世界を印象の強いものとしました。
今はまだ小さな宿根草の株が充実すると玄関に立つお客さんの目をますます楽しませてくれることでしょう。
バックヤードガーデンになりますが十分植物を楽しむだけのスペースと日当たりがあり、単なる裏庭にするにはもったいないスペースでした。
そこで防犯上の狙いも含め庭園灯を設置、夜になると淡い光で照らすように演出。
下川町の燻煙枕木の角が立ったフォルムが花壇をスタイリッシュなものとし、植物の柔らかな曲線と気持ちの良いコントラストを生み出しています。
K邸 大自然に包まれた庭です。
こうした場面では背景の大自然を景色の一部として取り込まない手はありません。
一番奥の高木も背景に馴染むよう在来種のアズキナシを選定したのと同じように、
草花も在来種を基に品種改良された園芸種など風土に馴染むものを選び植えています。
自然も生態系もつながっている
庭にいながらそんなことをふと気づかせてくれる。
素敵な時間だと思います。
A邸
庭をつくるということは必ずしも大がかりな作業を必要とするわけではありません。
植えたい場所だけ少し土を入れ替え、堆肥を漉き込み、そこに好きな草花を植えこみ水を撒く。
これも立派な庭づくりです。
そして得てしてそんなところから植物への興味が広がっていったりするものです。
工事するから庭ができるのでなく、植物を植えて育てるから庭ができるんだ そんな感覚が良いと思います。
One & Nature
事務所
事務所横のイヌ走りの砂利を土に入れ替えて植えたツルバラのアンジェラ(Angela)。
狭いところに無理やり植えたのによく育ってくれます。
1株を植えこみ大事にする、芝刈りを毎日の日課にする、朝水やりしながら庭を一周する、
近所の庭を見ながら歩いて回る、森の中を歩く。
好きなことをできるところから自分のペースで始められる。
黙っていても良くも悪くも変化を続け、多くのことを学ばせてくれる。
こんなところが植物の魅力なんでしょうね。
A邸
建物と庭とは別物ではないというのがよくわかります。
板張りの建物に庭のスペースに合った規格の樹木が植えられ、また建物と同系色の木製のフェンスが程よい高さと隙間を開けて道路との境界をつくっている。
足元には多くの宿根草が植えられ、通りから仕切られてはいるがつながってもいるという空間を創っています。
K邸
奥にニオイヒバを列植し、建物沿いにボーダー花壇、それとこのバラを植え、それ以外はクローバーで覆うというシンプルなお庭です。
窓から眺める景色が緑であってほしいけど管理には自信がないということで、基本的にはほとんど管理の必要のない内容とし、その分バラの品種にこだわりました。
’アイスバーグ’’ヴェスターランド’’コーネリア’’フェリシア’等々1株づつの7種類、色や花の形、樹形や樹高も様々です。