設計・施工例

数字で明確にするCAD図面に対し、イメージを伝えるための手描きのスケッチ。

S邸植物の世界を伝えるのにはやはり手で描くことが大切と思っています。
空間の奥行、重なる樹々、そこに流れる空気といったものが表現されればと思い絵を描きます。
縦と横の軸を意識して、直線のラインと自然のものが織りなす柔らかなラインのコントラストをデザインの骨格としました。

奥の部屋は茶室になります。 庭を通って飛び石を渡り、手水鉢で手を洗い、沓脱石で履き物を脱いで茶室に。
デザインをする上で大切にしていることは建物の中と外を別のものにしないということです。
どちらかだけで人は生活するわけではありません。
内と外が繋がることで暮らしが豊かになると考えています。

Rプロジェクト

個人のお庭からかなり大きなスケールでのランドスケープまで様々です。
このプロジェクトは対象敷地としては50haを超えます。
ただ考え方、考えるべきポイントということにそれほど大きな違いはありません。
その土地のあるべき姿を読み解くこと、風の流れ・空気の流れを感じること、
周辺の環境・景観とつながること、そこに心地よくたたずむ人の姿を想像すること。
スケールが違えど本質は変わりません。

バラとクローバー 庭のデザインを考えるときには常にそこにたたずむ人の姿をイメージします。
街中では特に建物に囲まれた中でホッと一息つける空間をどう創り出すか。つくられた庭を管理するのに疲れ果て・・・なんてことになれば本末転倒です。
ここでは耐寒性・耐病性に強いバラを選定し、芝生でなくクローバーで覆うプランです。
将来増築または畑を始めることも考えているということで作工物はつくらず、そのまま漉き込めば畑の土づくりとなるクローバーで緑のじゅうたんをつくりました。

バラとクローバー

喫茶店エントランス 喫茶店の入り口に人を迎えいるれげーととして背の高い常緑の植物を配置。足元には鮮やかな赤い花のアイビーゼラニウムなどを植え華やかさを演出しました。
花の配植を考えるときには宿根草を使うべき場面と1年草を使った方が良い場面があります。
特に雪の時期の長い北海道でプランターに植えるような場合は冬の間どうプランターを管理するかで宿根草は越冬しないこともあります。
そんな時は少数の株であれば毎年1年草で違った演出を楽しむという考え方もあります。

喫茶店エントランス

H邸 庭の相談でよく聞かれることの一つに
『バラって難しいんですよね?』
ということがあります。
答えとしては
『管理が必要な方ではあるけれども多くの人がイメージを先行させている。大事なのは植える前の土づくりとその環境に適した種類の選定で、その出だしを誤らなければ大丈夫!!』
植物はオブジェではなく日々変化していきます。
完璧ということは庭の中ではありえないことなので、日々その変化を楽しむ気持ちがあればうまく付き合えます。
もちろんバラとも!

H邸

K邸 庭をつくるときに感じること。
庭だけを見ていては広がらない。
建物との協調だけでなく遠くに見える山や背景、周辺の建物、街並みまでも視界に入れながらデザインする。
街並み景観や生態系への配慮も考えたうえで、きちんとプライバシーは確保し、施主さんのライフスタイルに合った庭を提案したい。
そのことを庭づくりの信念としています。

K邸

S邸 サンクンガーデンとして家から少し掘り下げたところにテーブルを広げる石のテラスを用意しました。
石積みの上に植栽された樹木がレベル差を強調し、森に包まれている雰囲気の中でゆっくりと時間を過ごすことができます。
樹木には防風効果だけでなく防音効果もあります。
静かに、ゆっくりと、気持ちの良い空気を吸って、それは人工的な空調設備では創り出せない至福の時と空間です。

S邸

I邸 こうした和風の庭園というのもずいぶん減りました。
和風と洋風の違いは何か?
もちろん空間の構成から使う植物まですべて違うのですが、何より違うのは和風庭園は眺め、気を落ち着け、手を清めて心を浄化するものであるのに対して洋風庭園はそこで花柄を積み芝生に寝転がるといった生活空間の一部であるということ。
今の時代は洋風庭園が求められているというよりそうした植物とのつながり、土とのふれあいが必要とされているのだと思います。

I邸

A邸 宿泊施設も兼ねるレストラン周りのプランです。
水辺空間をプランに取り入れることは難しいことですが同時に大きな魅力でもあります。
水の流れる音、石にはじかれ太陽の光が反射するその様子はそれだけで空間の雰囲気を大きく変えます。
また直線と曲線の使い分けも庭のデザインでは大きなポイントです。
直線の樹木はありません。
直線であるということは人の手が加わっているということです。
すなわち直線と曲線が織りなす世界というのは人間と自然が共生する世界を表現することでもあります。

A邸

G邸 庭づくりも縦割りではいけないと常に感じます。
設計は建築事務所が建物のついでにやり、樹木は造園家が植え、テラスや塀は土木業者がつくり、花はガーデナーが植える。
これでは全体を見ている人間は一人もおらずなかなか求められている空間にはなりません。
そもそも建築の設計と違い、植物を使っての設計はその植物の将来像や適性環境を把握せずにしてはできません。
横のつながりを大切にしながら全体を見渡しコントロールすること。
大変難しいことですが大事なことだと思います。

G邸

S法人 植栽平面図でも手描きのものを用意することもよくあります。
建築や土木と違い自然の素材を使って組み立てる植栽プランの場合はこうした手描きによる平面図の方がよりイメージを具体的に伝えられることが多くあります。

樹木が影を落とす方向に色を濃くつけることで、どちらから陽が射してどのように緑陰をつくるのかというこも表現できる点はCAD図面との大きな違いです。

また実際に植栽する植物の写真はCAD図面に添付するよりもこうした手描き図面の横にある方がよりイメージをつかみやすいです。

S法人

S法人 もう一つデザインの大切な要素として高低差~アンデュレーション~があります。
土木工事のように何%で水勾配をつけてそこまで一直線にという世界ではありません。高低差をつけ、時には波打たせて立体感をつくることで樹木の存在感も引き立ち庭に奥行きが表現できます。

そうした時には断面図や土留めの構造を示すことが大切になります。

S法人