手が入らなくなった庭をどうにかしたい
4年前の物件になります。
札幌市内の個人邸OKM邸。
庭好きの奥さんが亡くなられ手が入らなくなった庭をどうにかしたいというのが施主からの希望でした。
個人邸特有の部分で「オーナーの想い、感情」と「限られた予算の中で」というものがあります。当然のことでその中でお施主さんの気持ちにこたえつつ現実の部分を知恵を絞り何とかクリアしてゆく。
個人邸の方がその想いという部分が強くなりますのでむしろハードルは上がります。
こちらが施工前
庭がお好きであったであろうことが想像できるものでした。
それだけに植物を知る者がいなくなれば手に負えなくなるということだと思います。
奥側の樹木主体のエリアと、建物側の芝生であったエリアを分けて考えることにしました。
当時の姿を残す形で奥は樹木の整姿と下草の整理、手前は芝生をはぎハーブマットとテラス、そして草花の世界に。
施工後
完成した姿がこちらです。
打合せを重ねるうちに季節はすっかり秋、紅葉しています。
施工直後の姿、その後の管理の方針、数年後の姿
個人邸の場合特にですが、生き物を扱う自分の世界では施工後も良いお付き合いをさせていただいているお客さんがたくさんいます。
つくった時が完成ではない世界ですので。
プランを考えるときはいつも 施工直後の姿、その後の管理の方針、数年後の姿 の3つを同時に頭に入れながら絵を描きます。
こちらのお客さんとも今も毎年夏の樹木の管理、冬前冬後の養生、清掃と仲良くお付き合いさせていただいています。
テラスを大きくつくり(既存のレンガを再利用しました)ハーブマットに変えることでこの程度の頻度で管理するだけでも維持できるようになりました。
厄介なものは伐ってしまえというところもある昨今ですが知恵を絞ってうまく付き合える方法を一緒に考えて、やはり土や植物に触れる生活をしてもらいたいと思います!