前回に続き緑の修景の力について。
借景という言葉を聞かれたことある方は多いと思います。
日本庭園について英語で書かれた文章の中にも borrowed landscape と表現されているものも見るようになりました。
元々ある英語ではもちろんありませんが。
借景というのが背景を取り込んで修景するというのは何となくイメージできるのではないかと思います。
むしろ自分が効果として大きいと感じるのは絵そのものより、背景を取り込むことで奥行き感が表現できることだと感じています。
長くお世話になっている個人のお客さんのお庭です。

施工前はこんな感じでした。

限られた敷地の中で奥行きを表現することは敷地になかなか余裕を持てない日本では特に有効です。
宅地開発で一気につくり上げられるところがどうしても平面的で奥行きを感じにくいのは、開発面積が大きければ大きくなるほど周りの景観を取り込むことが難しくなることも影響していると思います。
周りに緑があるなら、公園でも山でも河畔林でも取り込んで、深みのある修景を求めていきたいと思います!