犬走りというのはご存じのように屋根からの雨落ちの部分、建物と外まわりとの繋ぎ部分になります。
ここ北海道では犬走りは基本的に水が下に抜けやすいように砂利敷きにするのが一般的です。
先日道外に行って仕事仲間と犬走りの話になったときに、そこでは犬走りを普通にコンクリートを打つと聞いて驚きました。
雪国では春の雪解けに屋根に積もった雪が少しづつ融けてポタポタと流れ落ち続けるからの砂利敷きなのでしょうか。
その砂利敷きも多くの場合建物が完成したらもう仕事は終わりーという感じでビリ砂利(こちらだけの呼び名かもしれませんが、小粒の単粒度砕石のこと)を敷くだけというのが一般的です。
自分はそれが嫌でなるべく犬走りもデザインの一部にしたいと考えています。
ようは水が下に抜けて、跳ね返りで壁を汚さなければ良い訳です。
もっと大きな石を使ってもいいし、その隙間に植物があってもいい。
建物の内と外を繋げるというのはランドスケープに携わる者の大きなテーマです。
まさに犬走りはその境界にあるもので、しかもその形には地域性があると知ると、ビリ砂利敷いて終わりではなく一つのデザイン要素としてこれからも大切に考えていきたいと思います。