屋上緑化の相談を受けることが増えました。

実際に生態系を考えるとき、緑が繋がっているかいないかでは大きな違いがあります。

エコロジカルネットワークと言われたりしますが、緑が繋がっていることで虫や動物により花粉や種が運ばれ、生態系が豊かになるということに繋がります。

それが屋上でも壁面でも。

東京を歩けばあちこちで屋上緑化、壁面緑化を当たり前のように目にします。

ここ北海道ではまだそれほど多く屋上緑化は見かけません。

壁面緑化はまず見ません。

あるのは登坂するつる性植物や下垂する植物をうまく使ってなるべく壁面に緑量をもたせる形です。

一番の理由はやはり気候の違いによるものです。

雪というのは冷たい印象だと思いますが、実は土の上に雪がかぶることでその下の温度が保たれます。

積雪量の少ない寒冷地の方が植物にとっては厳しいんです。

壁面に充分な客土量を持たすことが難しい上に、壁面には雪が積もりません。

充分な土と雪に守られてはじめて根が凍りつかず春を迎えられるんですね。

屋上緑化も壁面緑化もあくまで人間都合の話です。

なるべく植物に負荷をかけない計画を心がけています。

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投稿者について

札幌市東区のOne & Nature。人(One) と 自然(Nature) をつなげるお手伝いができればとこの名前を付けました。個人の庭から街並景観まで、さまざまなライフスタイルに合わせて植物が身近にあり、そのたくましく育つ姿から力をもらえる。そんな空間づくりを目指します。