公園設計は基本的には好きです。
都市公園と自然公園では設計に求められるものは大きく異なります。
自然公園は国立公園、国定公園などを指しますが、ありのままの自然であることが大前提です。
一方都市公園は人々の休息、遊び、リフレッシュ、健康づくり、子育て、生きがい、コミュニティ形成、防災など、ますます多くの役割が求められ、Park-PFIなど公園を柔軟に使えるよう法の整備も進んでいます。
自分としてはわざわざ目的を明文化する必要もないのではないかと思っています。
ヨーロッパの広場に行けば人種も超えて様々な人々がただ広場にいるという姿を日常的に目にします。
遊具があるわけでも日よけになる屋根付き休憩施設があるわけでもなく、もっと言えばトイレもない石畳で長ーいこと過ごしています。
公園も原点はそこにあるべきだと思っています。
つまりは全ての人にオープンで、用があってもなくてもなぜか人が集まってしまう。
施設や遊具は、樹木に例えれば幹や根ではなく枝の部分だと思っています。
長いこと言い続けていることですが、ヨーロッパの広場文化から学ぶことは多いと思います。
何かイベントを用意したり目新しい高価な遊具を入れたりして初めて人が足を運ぶ国と、何もない石畳にただいるだけで居心地良いと感じてまた来てしまう国を比べたとき、どちらの国民の幸福度が高いでしょうか。